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「全国新酒鑑評会出品酒」

歴史

日本醸造協会が主催する「清酒品評会」が明治40年に、その4年後には、国立醸造試験場が主催する「全国鑑評会」が開かれました。民間の清酒品評会は、冬に造った酒をひと夏貯蔵し、熟成させてから出荷する伝統的な日本酒の販売方法に添って秋に開かれていました。一方、官製の鑑評会は、醸造技術の向上を目的としたため、その年に造った酒を検査する意味も込めて春に行われました。


現在


清酒品評会は戦後行われなくなりましたが、鑑評会は、国立醸造試験場が独立行政法人になった現在でも、、春の一大日本酒イベントとして広島で行われております。鑑評会は、目標とする酒質に近づくために杜氏が技術を競い合うという側面があり、日本酒の技術を高めるという点では大いに貢献しています。しかし、一度に大量の新酒を審査するため、ファーストインパクトの香りと味を重視する点で、飲んでおいしい食中酒としての日本酒が正当に評価されないとの意見もあります。

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鑑定方法


鑑定に関しては、試験官が上立香を嗅いで、口に含み、含み香をかぎながら舌の上を転がし、味をみます。その後は酒を吐き出し、口をゆすぐという審査を繰り返します。喉越しや返り香、キレなどを完全に評価できないという欠点が指摘されています。そのため、一時はKY35(協会9号酵母、山田錦、35%精米歩合)が受賞への最短コースと言われておりました。蔵元が鑑評会に出せる出品酒は1年1品目だけであり、蔵元も蔵の栄誉をかけて採算を度外視し、選りすぐりの酒を出品します。つまり、日常に飲まれる酒とは、次第に乖離してきておりました。また、技術の向上を目的とする鑑評会のため、日本酒の懐の広さを評価する会でもありませんでした。しかし、国立醸造試験所も独立行政法人の酒類総合研究所となり、最近では市場の嗜好も反映した評価が行われる傾向になってきています。

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当蔵と林本杜氏


当蔵は、林本杜氏の技能の高さで過去に何度も金賞を受賞しておりますが、技術が高く鑑評会で評価されても、市場では、受け入れられる酒ではありませんでした。また、杜氏の酒に対する本当の思いは、食中酒として評価されることでした。

当蔵では、昨年の造りから、飲んで旨い最高の酒造りを目指し、従来の35%精米歩合ではなく、米の旨味を残した40%精米歩合での出品酒造りを目指しました。しかし、鑑評会用に吟醸の香りを酒に閉じ込めるために、どうしても少量のアルコールを足さなくては、香りのインパクトがでないということで、昨年は純米造りとはなりませんでした。

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今年の造りを純米するかしないか皆で何度も議論が行われました。「純米酒では、香りが酒粕に移り出品酒としては、吟醸香が弱くなる致命的な欠陥をどう解決するのか」との問いかけには、答えが出せず沈黙の時間が流れました。それを解決したのは、何回目かの話し合いで「麹は造った。後、どうなるかは、この酵母の元気しだいだで。旨い酒ができるようにこの酵母にお願いするしかないだろで。」という但馬訛りの林本杜氏の一言でした。年に一度しかない杜氏の技術を競う会で出品する酒を、今まで培ってきた自らの経験を無にしてまでも、「純米の旨し酒造りのため、最後は酵母に託す」との杜氏の決断に心の中で感謝しこそすれ反対するものは誰一人おりませんでした。

1月、もろみになった出品酒タンクの酒は、各種分析値が思いどおりになりません。林本杜氏にとっては、温度の調節や湧きの具合の観察など上槽にむけて胃の痛い日々が続きました。ようやく、杜氏と麹・酵母の合作である純米出品酒が2/24に上槽しました。
今年、吉村秀雄商店は、飲んで「旨し酒」造りにまた、一歩前進しました。

是非、皆様にこの出品酒を飲んでいただきたいと思います。そして評価をお聞かせ下さい。

出品酒「車坂 出品酒純米大吟醸」

原材料
原料米
精米歩合
アルコール度数
日本酒度
酸度
米・米麹
山田錦
40%
16〜17度
+2
1.2

おかげさまで、第96回 平成19酒造年度全国新酒鑑評会で金賞をいただきました。ありがとうございました。

出品酒「車坂 出品酒純米大吟醸」

■平成19酒造年度全国新酒鑑評会データ詳細

出品酒
  第T部(山田錦以外か山田錦50%以下)129点
  第U部(山田錦50%以上)828点の合計957点

入賞酒487点、金賞受賞酒255点(第T部36点、第U部219点)
金賞受賞酒の平均カプロン酸エチル香気 6.7PPM(昨年度7.3PPM)

純米仕込出品酒
  第T部25点、
  第U部47点の合計72点
  金賞受賞は第T部3点、第U部3点の合計6点

(Jizake Topics より)




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